風が吹けば…の連鎖(貧困の光景)その1

太郎物語や塩狩峠で有名な曽野綾子の著書。

インドから西、中近東からアフリカで、著者が見た貧困の姿をまとめている。

「観念的」で「道徳的」にならないよう気をつけたという、本書からの記述を引用しながら、物質的な貧困~魂の貧困まで考えてみる。

 

まず、日本の常識を一度、すべて取り去らないと事の本質が見えてこない。

北川景子主演ドラマ「家売るオンナ」の

「つまらない価値観や狭い常識でものを言うな! だから庭野は家が売れないんだ!」

というセリフが、頭を過ぎった。

①警察や病院機能がまともに動いていない国では、物を送ってもまず無事に届かない。

②価値のあるものであれば、あるほど。

③届いたとしても、困窮したら、売り払ってしまう。

 

日本から援助物資を送って終わりではなく、届いてやれやれともならず、使い続けるにはどうしたら良いか……。ある時点の切り出しでなく、現地の人の日々の暮らしが続いていく~生まれて死ぬまでの中・長期で捉えないと真の解決策にはたどり着かない。